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2007年09月04日 【レポート

ドイツ研修 Vol.3  ケルンIDS2007 見学編

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さて、ドイツの旅も中盤に差しかかった3月20日、21日にケルンメッセで行われたIDS2007(International Dental Show2007)の見学に行ってまいりました。

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デュッセルドルフの駅 ケルンに向かう列車を待ちます


初日の20日はディーラズデイということで、業者や歯科、マスコミ関係者などの身内のみに公開される特別な日です。そのディーラーズデイに内覧することができました!

一般公開の日からはかなりの混雑が予想されるとの事でしたが、翌日今までにない規模での混雑を体験することになります。


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ケルンメッセ正面玄関                玄関手前にハンドピースを背負った真っ赤なハマー   
関係者とマスコミのみのため初日は人が少なめ 


IDSともなると出展者も内覧者も世界規模です。最先端の歯科医療の現場をいち早く見ようと世界各国から歯科関係者、及びマスコミがたった5日間でケルンに大集合するのです。

展示会場の総面積は東京ドームの何倍にも値するといわれている会場を世界中のメーカーやディーラー、ラボラトリーが埋め尽くしていました。
その数おおよそ1700社

日本国内のデンタルショーの出展数と比べていただければその規模の大きさはなんとなくわかっていただけるのではないかと思います。

大手メーカーの出展規模(面積)は150坪をゆうに超えていましたよ。
都内でしたら庭付きの戸建てが何件か建ってしまうスペースですね。

日本のデンタルショーは商業ベースの出展のしかたをするのに比べて、IDSではインプラントのオペを会場で実際に行っていたり、医療の現場やシステムをそのままIDS会場に持ってきた。とうシーンが多く見られました。

いかに自社、もしくは医院に合ったシステム(有効なシステム)を近い将来取り入れていくか?という問題に対してのモデルケースがたくさん展示されているような感じです。

たくさん歩くことが予想されていたのでハイヒールを脱ぎ捨て、ぺったんこで歩きやすい革靴に履き替え、いざIDS(International Dental Show)会場に入りました。

クロークでコートと荷物を預けゲートをくぐり展示会場に足を踏み入れ、『確実に迷子になる・・・』ことが予測されました。(汗
会場が広すぎて、地図で現在地を把握することにすらしばしの時間を要しました。

一番最初に向かったのは、弊社にも導入したCAD/CAMのメーカーである、Hint-Els社のブースです。
初日で内覧者が少ないとはいえ、Hint-Els社のブースはすでに多くの人が詳しい説明をメーカースタッフから受けている様子でした。
すでに商談が済み、数台購入したらしい海外のラボのオーナーの方もいました。
IDS全体の視察を終え今思えば、ひやかしでなく、本気で購入を考えてる人たちがHint-Elsのブースには沢山集まっていました。
それだけHint-Elsは海外では注目されているんですね。

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Hint-Elsのスタッフ 
マーク・パンサー似のお兄さんが笑顔でミネラルウォーターをくれました♪


一番手前の目立つ一角には口腔内ダイレクトスキャンのモデルが展示されていました。
数年内には臨床の現場に登場する予定との事。
PCのモニターには実際にスキャンした口腔内の画像が映されており、数年で訪れるであろう環境を示唆するプレゼンテーションが行われていました。


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口腔内ダイレクトスキャン   


ダイレクトスキャンが実用化されれば、歯科医院サイドでの物理的な手間が省けるのはもちろん、ラボサイドでは石膏や印象材の収縮に左右されることなく等倍で技工物が製作できるというメリットが得られます。
奥の方にはフルマウスを切削できる5軸のCAD/CAMやレーザーシンタリングのものもあり、まだ国内では見ることができないようなケースも手にとって間近で見ることができた。

レーザーシンタリングのものはコバルトのパウダーを盛り上げたクラウンやコーピングが一度に何十本も一つのプレートの上に仕上がっており、その精度と生産性に圧倒される。

シンタリングされず、下に落ちたメタルパウダーは無駄にすることなく再利用でき、コスト的にも非常に考えられているシステムでした。

ただ、CAMの中に常に大量のメタルパウダーのストックが必要とのことだったのでコバルトならまだしもパラジウムやゴールド系のメタルの使用となると逆に初期投資のコスト面がネックになり普及は難しいかな・・・という感じもしました。


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レーザーシンタリングで仕上がったメタルフレーム  このマシーンで仕上がりました       


Hint-Els社を後にすると長い長いブース巡りが始まりました。

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ノーベルバイオケアではプレスリー登場!  こちらはコンテナ付の巨大トラックが会場に。
演出が華やか。

ノーベルバイオケアではCADのマシーンの写真をとろうとしたら、ガードマンに止められたためブログ上でご紹介できませんが、プロセラのCADマシーンが並べられていました。
ピッコロかわいいです。お手軽サイズで自宅のテレビや電話の横にひょいっと置けそうな大きさです。(笑

2日目ともなると初日とは違い、各社のパフォーマンスもかなり気合が入っていました。
階段から各フロアを見ると見渡す限りの人・ひと・ヒト!IDSの会場は人種のルツボと化していました。


ブースの多くはインプラントメーカーが一番力を入れている様子。

ジルコニアのアバットメントを実際のオペでセットするころを生で公開する”ライブオペ”など安全性や実用性、仕上がりの美しさを実際に会場で見ることができるようになっていました。

オペ室は全面ガラスで囲われており、2日目からの一般公開日にはその混雑や遠目から見ると”動物園の人気動物コーナーに集まる観客”さながらでした。

ドクターの手元はカメラがしっかり捉えており、遠くからも見えるように大きなモニターに映し出されています。

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インプラントの公開ライブオペ
関係者のみの内覧の初日だったため間近で見ることが出来ました


実際のオペを見ることはめったに出来ないので、ついつい私もその場で足が止まってしまい釘付けになってしまいます。


CAD/CAMも40社あまりのメーカーが出展しており、覚えきれないほどの機種が展示されていた。
まだ日本には入ってきていないメーカーも多くあり、すでにヨーロッパではCAD/CAMを活用したジルコニアセラミックスの臨床がポピュラーになっていることがここでもよくわかった。

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プレートタイプのマテリアルにコーピングを削りだしたもの


この先、インプラントとCAD/CAMを使ったジルコニアの臨床が各国で当たり前になってくるであろう事が容易に覗えた。


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デンツプライ セルコンシステム 
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ウィーランドのゼノテックシステム

  
そんな中でも完全焼結体のジルコニアを切削できるのは、Hint-Els社のものだけということで、他社の性能を見歩いて、Hint-Elsの性能には改めて驚かされました。

だいぶ会場も見回ろうかというころに日本のメーカーの出展もいくつか見られた。
SHOFU、MORITA、YAMAKIN、NORITAKEなどなど。NORITAKEのブースでは”KATANA”(CAD/CAM)が展示されていました。
ブースで日本語が耳に入ってきたときはなんだかホッとしてしまいました。


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松風のブース スペースは広々     ドイツがお膝元のヘレウス社、一際目を引く


ドイツ語は全く話せないので、各ブースでの質問事項はつたない英語での苦戦の連続だったので深~い話になってくるとお手上げになってしまっていたのです。

次回来るときにはせめて英語だけでもスキルをあげておかないと厳しいなぁとしみじみ実感しました。
知りたいことがあっても質問しきれず、理解しきれず・・・
特に専門的な用語を浅く広く学ぶことが必要だとわかりました。
そうすれば仕事ももっと楽しくなりますしね。


デンチャーの出展は全体の割合で見ると少数でしたが、その中では圧倒的にノンクラスプデンチャーのメーカーやラボが目立ちました。

アメリカ、台湾、中国などのラボの出展があり、その中でもアメリカの会社が一番大きく資料もサンプルも豊富で既製のシェードガイドまであるんです。大手ならではのサービスですね。
担当者もとってもフレンドリー。

どの会社も少しずつ床の色や材料の組成に特色があり、さらに材料の組成や製作工程に関しての質問等をしていたのですが、話がディープになるにつれてここでも理解しきれず途中で折れました(笑 


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アメリカのラボのノンクラスプデンチャー          全部で5色ほど


どのブースも”見せ方”がかなり凝っており、ぱっと見て歯科の分野の展示会とわからないような美しいディスプレイが沢山見られました。


以下に少し写真で紹介したいとおもいます。

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中には犬の〈狼?〉顎模型もありましたよ。わんちゃんのクラウンとかも作ってるんですね~


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鮮やかなサンプル模型のディスプレイ! どの矯正装置も床のデザインが鮮やか☆


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医院の待合室を会場にディスプレイ  クリエイションではウィリー・ゲラー氏を発見
インテリアデザイン専門のブース

2日間に渡ってインプラントとCAD/CAMを中心に9割がたのブースを見回り2007年のIDSの視察を終了しました。
日本国内でも、ここ数年で各メーカーの新しいインプラントやジルコニアオールセラミックスなど優れたアイテムがどんどん取り入れられ、これから患者さんの認知度もますます上がってくることだと思います。

患者さんの選択肢もますます増えてきますね。良い選択肢がたくさんあり、きちんとした説明の元に自身で選ぶことができる。

これだけ多くの選択肢が市場にあふれている中で、優れた素材や技術を見極め選択していくための”目”を養う事が重要だと思いました。


自分の描いたビジョンのゴールにたどり着くまでに、必要なものを慎重に時には大胆に取り入れる。
デンタルショーはドクターやラボ経営者にとって大きな選択の場になっていました。


私たちベルザも常にアンテナを磨き、良いものを取り入れ、きちんとした説明と技術をもって患者さんに提供していこうと思っています。

【ナノジルコニアのベルザ】




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